羽曳野市医師会 医道の高揚、医学・医術の発展、地域医療・公衆衛生の向上を目指し、さまざまな医療活動を行っています。
 
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予防接種を受けましょう

 感染症にかかると体の中で抗体が作られ、外から侵入する病原体を攻撃する仕組ができます。これを「免疫」といい、免疫の仕組みを利用したのが「ワクチン」です。
 ワクチン接種により、免疫(抵抗力)を作り、病気になりにくくします。まれに、熱や発疹などの副反応が見られますが、実際に感染するより症状が軽い事や、周りの人にうつすことがないという利点があります。
 予防接種には「個人を守る」と「社会を守る」の二つの役割があります。予防接種をうけると免疫が作られ、その人の感染症の発症または重症化を予防する事ができます。また、多くの人が予防接種を受けることで免疫を獲得すると、集団の中で感染患者が出ても流行を阻止する事ができる「集団免疫効果」が発揮され、ワクチンを打てない人を守る事にもつながります。

いしどレディースクリニック
石戸 昌子


概日リズム(サーカディアンリズム)と体内時計

 朝太陽の強い光で起きて、夜暗くなると寝る一日のリズムを概日リズムと言います。睡眠、体温、血圧、成長ホルモン、副腎皮質ホルモンなどはこのリズムで変動します。脳の視床下部には時間の変化を測る神経細胞が存在し体内時計とも言われています。人の体内時計の一日リズムは25時間で、朝日の光で外界の24時間リズムに調整します。すなわち、目から入った朝日の光刺激(強さと波長)で視床下部の体内時計が作動し、睡眠を誘導するホルモン(メラトニン)の分泌を止めて睡眠を覚醒へと導き24時間リズムに調整するのです。
 更に朝食によるエネルギーで肝臓や各臓器に存在する末梢時計を働かせて、体温、血圧、副腎皮質ホルモンなどの調整も行います。
 朝日の光で起床して日没後に視床下部で作られるメラトニンの分泌に合わせて寝ると云う概日リズムに沿った生活が健康上大切です。

羽曳野市医師会員
藤野 久武


健康診断をうけましょう

 新年度が始まって何かと周囲の環境が変わったり、今まで通りの生活が続いたりと人それぞれいろんな生活環境がおありかと思いますが、生活環境にかかわらず習慣にしていただきたいことの1つに健康診断の受診があります。40歳以上の方ですとほとんどの方は何らかの公的補助がありますので、最低年1回は労働安全衛生法が定める健康診断だけでも受けるようにしたいものです。生活習慣病健診では、みなさまの命を縮めかねない高血圧症、糖尿病、高脂血症、腎臓病、肥満などの有無がわかります。さらに各種がん検診(肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮がん、前立腺がんなど)も早期発見には有用と思われます。健診は「病気の芽」を早めに見つけて対処するために受けるので、自分で感じる体調の良し悪しに関わらず定期的に受けてこそ価値があります。雑草は小さい芽の時に抜いてしまいましょう。

土屋医院
土屋 英人


子育てとスマホ

 最近、待合で、スマホを使用しているお母さんの姿をよく見かけます。スマホが出来て、生活は非常に便利になりました。でも子育てにはどうでしょう。
 あなたはスマホをいじっている時、子どもに邪魔されると怒っていませんか。母乳を飲ませている時に、スマホをいじっていませんか。子どもと外出した際、移動中や食事中にスマホをよく使用していませんか。
 赤ちゃんは身近にいる人からコミュニケーションの手段を学びます。つまりお母さんから学ぶのです。スマホ依存に陥っている母親の子どもさんにサイレントベビー(無表情、喋らない、泣かない)が増えています。
 子どもの脳は3~4歳までに爆発的に発達し、五感が養われていきます。いろんな経験をさせてあげたい時期なのです。そんな時にテレビやビデオ、タブレットにベビーシッターをさせていいのでしょうか。
 子どもといる時は、スマホに触れることをすこし控えてみてはどうでしょう。

医療法人 加藤医院
加藤 治人


健康を考える

 本年5月に羽曳野市医師会長に就任いたしました調子です。よろしくお願いいたします。
 さて、みなさんは「健康の概念」にどのようなイメージを持っておられるでしょうか?戦後間もなくWHOが定義した健康とは、「病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にもすべてが満たされた状態にあること。」(日本WHO協会訳)とあります。しかし、80歳以上が1,000万人を超えた超高齢化社会を迎えた今日、健康の概念も変わって来ているのではないでしょうか?そして、健康長寿を目指す健康のあり方は「病気や障害を持たない状態」から「より良い人生のあり方」を考えたものでないといけないと思います。今後の健康への取り組みもまた、病気の予防だけでなく、生活の質の向上に向けた年齢にあった食生活や運動習慣また、積極的な社会への参加がより一層重要になると思います。もう一度これからの自分自身の健康観について見つめ直しても良いかも知れません。

調子医院
調子 和則


胃腸にやさしい食事について

 気候や社会的環境、食生活の変化により現代人は何かと体内環境が乱れやすい状態におかれているように思います。日々の診療でも胃腸の不調を訴えて来院される方も目立ちます。そういう時の食養生というのは気になるところですが、今一つピンとこない方も多いのではないでしょうか。基本的には「刺激のない食事を心がける」「必要以上に胃酸を分泌させるような食材を選ばない」「温かいもの、柔らかくよく煮込んだものを取り入れる」といったことを意識して、食材や調理法を選択すればよいかと思われます。肉や揚げ物、炒め物、スナック菓子などの脂っこいもの、香辛料や唐辛子を使ったもの、脂質や糖質の多い甘いものなどは避けた方がいいでしょう。具体的には薄味のスープや味噌汁、お粥やうどん、湯豆腐といったものが挙げられます。飽食の時代と言われる昨今、時には胃腸を休ませてあげてはいかがでしょうか。

土屋医院
土屋 英人


日本の医療は世界一

 医療ミス、医療事故、患者のたらい回しなどの記事をよく見る一方、なぜか報道されないのですが、実は、日本の医療は世界最高の評価を受けています。平均寿命の長さ、妊産婦および乳児死亡率の低さなどが世界最高であるのに、それを達成するのにかけた医療費は先進国中最低であるからです。日本では国民皆保険制度のもと、健康保険証1枚を持って行けば、日本中どこの病院でも自由に受診でき、同じ料金で同じ医療を受けることができます。しかし、そんなことができる国は他にはありません。今、日本では医療は平等であり、医療を商売の道具にすることはできません。しかし、昨今その規制がゆるみ、油断していたら、そのうちアメリカのように、医療も各人の懐具合に応じた買い物になるかも知れません。 

かわばた医院
川幡 公子


ヘルペスと免疫力

 口の周りや顔にプツプツとした水ぶくれができることがありますね。かゆかったり、痛かったり。厄介なものです。また体や顔面に神経の走行に沿ってできるものは帯状疱疹(たいじょうほうしん)。いずれもヘルペスウイルス(HHV1,2,3)が原因です。さらに顔面神経麻痺の原因の一つとしてヘルペスの関与が知られています。
 ヘルペスは幼少時に水ぼうそうや口角炎などの形で既に侵入しており、神経節に潜んでいます。免疫力が低下すると暴れだし発症します。
 予防法は免疫を落とさないことです。免疫低下の原因は、残業による過労、勉強やゲーム、スマホによる睡眠不足、ダイエット、病中病後、怪我による体力低下、さらに手術後にも起きることがあるので、手術前には執刀医や麻酔科医がさりげなくチェックしています。
 さらに帯状疱疹(HHV3)は水ぼうそうワクチンで追加免疫できます。かかりつけの医師にご相談下さい。 

立山 博一


耳閉感(耳のつまった感じ)

 突発性難聴という病気をご存知の方も多いと思います。突然耳が聞こえなくなったり、耳鳴りがしたり、耳がつまった感じがする病気です。めまいを伴うことも有ります。この病気は、耳が聞こえにくくなるので、すぐ病院を受診される方が多いと思われます。今回は、この病気と似てはいますが聞こえにくさは軽度(難聴を訴えられない方もいます)ですが、耳のつまった感、自分の声がひびいて聞こえるという症状が前面にでる急性低音障害型感音難聴について少し書いてみたいと思います。文字通り急におこる病気ですが、難聴よりも耳閉感を訴えられる方が多いです。聴力検査をしてみると低音部に難聴が見られますが、この程度により難聴の訴えが違ってくるようです。ストレス、睡眠不足で憎悪したりメニエール病に移行したりする例も見られます。確実に有効性が証明された治療法はないのですが、効果のある治療法は種々ありますので、聞こえてはいるが耳閉感の有る方は、早めに医療機関を受診して下さい。

医療法人 原田耳鼻咽喉科
原田 博文


スギ花粉症の新しい治療法

 今年は暖冬の影響で例年より早くスギ花粉の飛散が始まりました。3月上旬はスギ花粉飛散のピークで、花粉症で悩んでいる方も多いと思います。アレルギー疾患治療の原則は、原因物質を避けることですが、空気中を飛散する花粉を避けるのはマスクぐらいしか方法はありません。従来の内服治療、点鼻薬や手術治療以外に舌下免疫療法と呼ばれる新しい方法が平成26年秋から保険適用になりました。これはスギの抗原エキスを舌の下にしばらく含んでおき、飲んでしまうという治療法です。従来から減感作治療と呼ばれ、スギ花粉のエキスを皮下注射することにより体をスギ花粉に過剰反応しないように慣らす方法があり、これをより安全に投与できるように改善したものです。アレルギーの原因物質を体内に入れるため、アナフィラキシーという過剰なアレルギー反応が起きる可能性があります。また花粉飛散中は開始できず、効果が出るのも2年ぐらいかかります。ただ根治が期待できる唯一の治療法ですので、検討されるのはいかがでしょうか。

しまだ耳鼻咽喉科
島田 健一


こむら返り

 一段と寒くなってきたこの頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
 夜寝ている時などに急に足がつったようになることを経験する方が多いのではないでしょうか?特に腓腹筋というふくらはぎにおきることが多いですが、指、首、肩におきることもあります。筋肉の意識しない強直性の収縮であり、痛みを伴います。数秒から数分続くことがあり、激しい運動のあとは水泳後、睡眠中に見られることが多いです。睡眠中は激痛があり、早急に対応ができないので、筋肉痛や寝不足が残ることもあります。健常人でもおきることがありますが、いろいろなところに頻回におきる場合は、病的なものを考えます。血行が悪くなり生じることが多いので、温めたり、マッサージが効果的であり、漢方薬がよく効くことがあります。また、運動後のストレッチ体操、塩分補給、クエン酸も効果があるといわれていますので、予防に努めましょう。

ますだ整形外科クリニック
増田 博


飛蚊症(ひぶんしょう)

 明るいところや白い壁、青空を見つめたとき、目の前に虫や糸くずが飛んでいるように見えた経験は有りませんか?これは飛蚊症と呼ばれ、目の前を動いて、まばたきしても目をこすっても消えませんが、暗い場所では気にならなくなります。この飛蚊症は生まれつきの場合や、近視や年配の方に多い眼の中心部分の変化によって起こる眼の症状で多くの場合は治療の必要はなく、多少はうっとうしいと感じますが、慣れれば特に問題はありません。
 ところが、同じ症状でも網膜剥離、眼底出血やぶどう膜炎などの病気が隠れている事があり、この時は眼科での早期診断・治療が必要となります。時に思いがけない病気になっていることがあります。早期発見、治療が大切なので、症状を感じたら早めに眼科で診察を受けることをお勧めします。

おおつか眼科
大塚 尚


アスクレピオスの杖

 蛇と言えばどうしてもマイナスイメージが強く老若男女を問わず、嫌われ者の代表です。
 実際に国内では年間3000人以上の人がマムシ・ハブなどに咬まれ数名の人が亡くなっておられます。
 ところが一方で、蛇は医学の象徴として崇められ、ギリシャ神話の医神アスクレピオスは蛇の巻き付いた杖を携えています。脱皮を繰り返す蛇は死と再生の象徴とみなされています。
 現在でもWHO(世界保健機構)、救急車の紋章などに取り入れられており、映画でもよく目にする機会があると思います。
 ところで、2匹の蛇のからみついた物はヘルメスの杖と呼ばれ、これは商業の象徴でありますが、欧米でも結構混同されて使われているようで、日本でも防衛医科大学校の校章には鳩と桜と2匹の蛇があしらわれています。「平和」「国家」「医療」といったところでしょうか?

岩本整形外科クリニック
岩本 弘


尿潜血について

 尿は両側の腎臓から尿管を通って膀胱にたまり、尿道を通って排泄されます。
尿潜血陽性とは尿に血液が混じっていることを意味しています。尿の通り道に出血しているところはないかのスクリーニング検査となりますが、原因がわからないものが意外と多く、長年尿潜血陽性が続く方も健診では多くみられます。
 ただし、腎炎に伴うもの(内科的疾患)、尿路結石、尿路感染症などの良性疾患、膀胱や尿路系の腫瘍などで認められることもありますので、陽性の場合には精密検査をお受けいただく必要があります。特に高齢者、肉眼的に血尿がでたことがある、喫煙歴があるなど尿路系の腫瘍になるリスクの高い方は、エコー検査や尿の細胞診検査などをお受けいただくことが望ましいでしょう。

倉岡医院
倉岡 哲郎


関節リウマチ

 関節リウマチは、関節内の滑膜が病的な増殖をすることによって、慢性の炎症を起こす病気です。免疫の異常により起こると考えられています。進行すると関節が破壊され様々な程度の機能障害を引き起こします。関節の症状に加えて貧血や微熱、倦怠感などの全身症状を伴うこともあります。最初は両方の手や足の指の関節が対照的に腫れて、朝のこわばりが出現します。また、膝関節や股関節など大きな関節にも症状が出現することがあり関節液が溜まって動き難くなり、痛みのために移動や日常生活動作に障害が生じることもあります。どの年代でもおこりますが、特に30~50代の女性に多く発症します。軽症の人もいれば重症の人もいて症状も多彩です。以前はリウマチによる痛みを和らげる治療しかできませんでしたが、最近は治療薬の進歩により病気の進行を止め、症状がなくなる状態(寛解)を目指すことが可能となりました。そして、早朝の診断と治療が重要ですが早期診断が難しいケースもあります。疑いの症状がある方は先ずかかりつけ医に相談してください。

医療法人和成会 調子医院
調子 和則


果物好きの花粉症の方へ

 今年もスギ花粉症が猛威を振るっています。スギの後にはヒノキ、イネ科花粉症も控えています。花粉症は文字通り花粉を吸入して起こるアレルギーですが、同時に食物によるアレルギーの原因になることはあまり知られていません。メロン、スイカなどのウリ科、りんご、桃などバラ科のおいしい果物や野菜、ナッツなどを食べると、口の中がかゆくなったり、のどが腫れたりする口腔アレルギーの原因になることがあるのです。
 今まで好物だった果物で、口の中の違和感を感じるようになったら要注意です。特に北海道に多い、シラカバ花粉症との関連が知られていますが、大阪ではイネ科花粉症の方が発症しやすいのが特徴です。対策は原因になる食物を避けることが第一ですが、加熱調理することにより摂取できる時もあります。果物を食べて口がかゆくなった事のある花粉症の方はかかりつけ医に相談してみてはいかがでしょうか。

しまだ耳鼻咽喉科
島田 健一


ヘリコバクター・ピロリと胃の病気について

 ヘリコバクター・ピロリってお聞きになったことはありますか。ピロリ菌とも言われ、胃の中に住んでいる細菌です。60歳代の方は約80%、40歳代では30~40%と、年齢が高くなるほど感染率は高くなります。しかしピロリ菌に感染しているからといって、必ずしも病気になるわけではありません。感染していても全く症状がない人もたくさんいます。以前はピロリ菌が胃十二指腸潰瘍の発症に大きくかかわっていると言われていましたが、最近では、ピロリ菌がずっと胃にいることで慢性的な胃炎が持続し、胃の粘膜に変化(萎縮など)がおこることがわかりました。その結果、胃の痛みやむかつき、もたれなどの症状が続くことがあります。またこの慢性炎症の持続が胃がんの発症のリスクを高めているというデータもあります。いちど胃の検査をうけてみませんか。

ふじもと医院
藤本 雅史


「まさか!私ががんになるなんて…」

 婦人科がんのオンコロジスト(腫瘍医)をめざし、大学病院でがん治療一筋に約10年を過ごしました。診療所や病院から紹介され、大学病院に入院してこられた患者さんの9割以上の方が言われます。「まさか、私ががんになるなんて…」
 医療が進歩した現在、がんは不治の病(やまい)ではありません。早期に発見され適切な治療を受ければ治る病気です。ただ残念なことに、一方でがんによって命を落とされる方がいるのも事実です。現在の医療では、一部のがんを除いて予防できるがんは多くありません。
 大切なのは、がんの初期症状を放置しないで受診し、検査を受けて早期に治療を受けることです。「生理がいつもより長く2週間になる…」「今月は生理が2回来た…」「閉経したかと思っていたら、1年ぶりに出血があった…」「ここ数カ月おりものが多い…」「最近急におなかが出てきた、太ったのかしら…」このような症状があれば婦人科で相談しましょう。
 「痛くないからいいか…」「いい年だからもうがんにはならないか…」「20代だからまだがんにはならないか…」「閉経したから太ってもしょうがない…」「これまで風邪すらひいたことがない…」「忙しいからもう少し様子をみてみよう…」このような安易な考えは起こさないようにしましょう。
 最後に一番大事なことをひとつ。症状がないうちにがん検診をうけましょう!
 がんで苦しむ人が一人でも減ることを切に願います。

江藤クリニック
江藤 智麿


物忘れにも色々ある?

 「最近、物の名前が出てこなくなった。」「物をどこにしまったのか忘れて探し物をよくする。」などといったことはありませんか?あるいはご家族の中でそのような方はいらっしゃいませんか?これらは認知症の初期症状である可能性があります。しかし物忘れと言っても加齢による生理的な(正常の)物忘れもあります。認知症の物忘れと生理的な物忘れには特徴があり、例えば生理的な物忘れは食事で何を食べたか一部のみを思い出せないことがありますが、認知症の物忘れは食事をしたこと自体を忘れてしまいます。つまり生理的な物忘れは体験の一部を、認知症の物忘れは体験の全体を忘れてしまうのです。
 認知症であっても早期発見し適切な治療を行えば、その進行を遅らせることが出来ます。気になる方は気軽な気持ちで認知症専門外来を受診してみてください。

丹比荘病院
池谷 俊哉


食事と長寿の関係

 私たちは、食物と酸素からエネルギーを作って生きています。でも残念ながらエネルギー生産の過程において廃棄物(活性酸素など)を必ず伴ってしまいます。発電所をイメージしてみましょう。煙突からは有害なガスが出ます、また有害な廃液もできあがってしまいます。これらの処理には大変苦労していますね。私たち人間の体もいろんな仕組みで廃棄物を処理していますが、食物を毎日多量に摂取し続けると、処理しきれなくなった老廃物が体を少しずつ傷つけてきます。これががんや老化現象の原因のひとつと言われています。
 健康で長生きするために、あるいは何か病気があっても元気にくらすためには、自分自身が現場監督になり、エネルギー工場を効率よくきれいに運転させることが大切です。

ぶどうの家診療所
大畑 和弘


ロコモティブシンドローム

 筋肉、骨、関節、軟骨などの運動器の障害のために移動能力の低下をきたして、要介護になっていたり、要介護になる危険の高い状態をロコモティブシンドロームといいます。ところで、皆さんは、健康寿命という言葉をご存知でしょうか?健康寿命とは日常的に介護を要せずに自立した生活ができる生存期間のことです。
そして平均寿命と健康寿命の差が寝たきりなどで要介護の必要な期間であり、男性では約9年、女性では約12年となります。ロコモはメタボや認知症と並び、健康寿命を縮めている要因の一つになります。いつまでも自分の足で歩き続けていくために、ロコモを予防し、健康寿命を延ばしていくことが必要となります。

ますだ整形外科クリニック
増田 博

子どもの細菌性髄膜炎と予防接種(ヒブと肺炎球菌ワクチンは何のため?)
 日本では、毎年、約1000人の子どもさんが細菌性髄膜炎にかかっています(ワクチン導入前)。その子どもの細菌性髄膜炎の原因の8割がヒブと肺炎球菌です。子どもの細菌性髄膜炎は診断が難しく、治療は困難で重症化します。ヒブと肺炎球菌で起こる髄膜炎は、約3割で重い後遺症を残し、数%の子どもさんが亡くなる恐い病気です。
 4歳までの子どもさんがかかりやすく、中でも免疫力が未熟な6カ月~1歳未満にピークがあります(1歳未満で約半数)。
 この病気はそれぞれのワクチン接種で予防することができます。
 生後2カ月になったら、出来るだけ早い時期に予防接種を受けましょう。
加藤医院
加藤 治人

耳はストレスのバロメーター
 夏はプールの水が耳に入り外耳炎や中耳炎を発症し、耳がつまった感じになることがよくあります。耳掃除で耳垢を奥に押し込んでしまった時や風邪で鼻づまりが強い時に、鼻を強くかんだり鼻をすすったりして発症する耳管狭窄症もつまった感じを生じる代表的な例です。
 しかし、耳のつまり感「耳閉感」には他の病気が隠されていることがあり注意が必要です。
 最近、耳鼻科医が注目している疾患に低音障害型急性感音性難聴があります。聞こえの神経が障害され、文字通り低音が聞こえにくくなりますが、聴力低下の程度は少なく、「耳閉感」という不快感が主な症状です。介護疲れや仕事のストレス、育児の悩みなどある方に発症しやすいので、別名ストレス型難聴とも呼ばれます。女性に多く、繰り返し発症することが特徴です。
 同様にストレスがきっかけで発症し、めまいを主な症状とするメニエール病に移行することもあります。ストレスの絶えることのない日々ですが、耳の健康に気を付けて、暑い夏を乗り切っていただきたいと思います。
しまだ耳鼻咽喉科
島田 健一

腰には、常に多くのストレスが
 日常生活やスポーツ活動、あらゆる状況で腰には常にストレスがかかっています。
 立位で腰にかかるストレスを基準とすると、前かがみの際、腰部には、約1.5倍、デスクワークなど座位による作業でも、意外にも約2倍近くストレスがかかります。
 更に前傾姿勢のまま重量物を持ち上げる場合には4倍近くかかるといわれます。脊柱をしっかりと支えるには腹筋、背筋以外に、腹圧という体の内部から脊柱を支える要素も大切です。
 ボールに空気がいっぱい入って硬くなった状態を考えて下さい。腹圧が上がると脊柱が正常な状態に保たれます。
 具体的には、コルセットや腰椎ベルトを使用すると、腹圧が高まり、脊柱や椎間板にかかる負担が軽くなり、症状が軽減します。
 重量挙げの選手がベルトを使用しているのも同じ理由からです。
岩本整形外科クリニック
岩本 弘

老化を防ごう
 見た目が若いと、体内も若く健康であるという調査結果があります。健康状態が、皮膚、筋肉、骨、内臓などを通して、姿勢や表情に反映されるからでしょう。だれもが、いつまでも若く、老いたくないと願っていますが、老化は必ずやってきます。体の老化はなぜ起こるのでしょうか?諸説ありますが、体の酸化(口から摂取したり、体内から発生する活性酸素で体がサビる)、体の糖化(過食などによる多量の糖分で体がベタベタして、コゲる)などによって、体の代謝機能が低下する事が原因と考えられています。最近の研究で、老化の予防として、食事と運動の重要性が改めて、指摘されています。適切なカロリーのバランスの良い食事と、日常生活の軽い運動は、メタボ予防などと共に健康的な老化予防に欠かせないものです。
しもと医院
下戸 文夫

糖尿病の検査
 今回は、健康診断などで行われる糖尿病に関係する検査について考えてみたいと思います。血液中のブドウ糖の濃度を示す血糖検査は最も基本的な検査です。空腹時か、食後であればどの位時間が経過しているかが重要です。
 腎臓には常に心臓から送り出された血液の約25%が流れ、ろ過・再吸収(ろ過されたものが血管にもどる)等を経て尿がつくられ、ぼうこうにたまります。尿糖検査はぼうこうにたまった時間の分が反映されます。
 ところで、赤血球がつくられると血管内をめぐり、血糖値が高いほど赤血球中のヘモグロビンはブドウ糖と多く結び付きます。この結合がヘモグロビンA1c(HbA1c)で、過去1~2ヶ月間の血糖の平均値を反映するとされています。
寺田内科
寺田 道男

マイコプラズマ肺炎
 長びく咳や激しい咳があると、結核、喘息以外にマイコプラズマ肺炎があります。マイコプラズマは幼児期より学童、青年期にかけて感染しやすく、症状は乾いた咳から始り次第に激しくなります。発熱を伴うことがありますが全身状態は比較的良好です。平成23年7~8月頃より全国的にマイコプラズマ肺炎にかかる人が増加しています。今迄はマイコヲイド系の薬がよく効いたのですが、最近約80%の人に効かなくなり、現在はミノマイシン、オゼックスなどの薬が使われています。
志野小児クリニック
志野 和子

腹八分目の効用
 腹八部目に医者いらず・・・日本では昔から、そういわれてきました。その後さまざまな研究から、一定のカロリー制限により細胞の老化を遅らせることができることが確認されています。寿命や老化に関連する種々の遺伝子やその関連物質がカロリー制限により機能を高めるのです。実際にカロリー制限について考えてみますと、脂質は炭水化物やたんぱく質とくらべ1gあたりのカロリーが2倍以上になるため脂質の摂取量をいかに抑えるかがカロリー制限の大きなポイントとなります。そのためには、肉類を食べる時は脂身を減らす、揚げ物類などは続けて食べないなどの工夫が効果的です。食事はゆっくりよくかんで、野菜をしっかり食べることも意識しましょう。
土屋医院
土屋 英人

正常眼圧緑内障
 緑内障というと眼圧が上がって起きるものと思っておられる方は多いのでないでしょうか。眼圧の基準値は20ですが、それ以下であれば大丈夫と考えられている方も多いと思います。ところが、日本で行った疫学調査の結果、眼圧が基準値以下で起きる緑内障の患者の割合が非常に高いことがわかりました。日本人の40歳以上の10人に1人が緑内障と言われています。緑内障の初期には症状がなく、視野欠損などの症状を自覚できることはありません。早期発見、早期治療を行えば視野障害の進行を抑えることは可能ですので、眼圧検査や視野検査を積極的に受診されることをお勧めします。
かわむら眼科
川村 俊彦

自律神経失調症
 私たちの体は、主に活動時に活発になる交換神経と休息時に活発になる副交感神経のバランスによって維持されています。このバランスが崩れると、CTや血液検査などの体の検査では異常がないのに疲れやすい、食欲の低下、動悸などの身体症状が出現します。このような状態を自律神経失調症というのですが、どうして自律神経のバランスが崩れるのでしょうか。その原因として、ストレスやうつ病などの心の病や更年期障害のようなホルモンの異常などが考えられますが、原因不明のことも多いようです。あくまでも自律神経失調症とは症状であって仮の病名でしかありません。原因が分からず、診断に困った時につける便利な病名でしかないのです。大切なのは症状を引きおこしている原因を発見し、治療するということです。
りんクリニック
林 成賢

ロコモティブシンドロームとは?
 要介護状態になる原因には、骨折や関節脊椎疾患の占める割合は24%にもなります。ロコモティブシンドローム(ロコモ)とはこれらの運動器の障害のために移動能力の低下をきたし、要介護状態や要介護になる危険の高い状態のことを言います。ロコモを簡単にチェックできる7つの項目を紹介します。
 1. 片足立ちで靴下がはけない
 2. 家の中でつまずいたり滑ったりする
 3. 階段を昇るのに手すりが必要である
 4. 横断歩道を青信号で渡りきれない
 5. 15分くらい続けて歩けない
 6. 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である
 7. 家のやや重い仕事が困難である
以上の7つの項目の内一つでも当てはまるものがあれば、ロコモの可能性があります。
調子医院
調子 和則

寒さと関節痛
 寒い季節になると、温暖な季節に比べて関節の痛みを訴える人が多くなります。中でも腰痛や膝に慢性の痛みがある変形性膝関節症の症状が悪化する人が増えます。人体には、気温や気圧の低下が痛覚神経を活発化させ、痛みを強く感じさせるしくみがあることが分かってきています。痛みを予防するためには保温と関節への負担軽減が重要です。保温のための工夫としては、動きやすく保温性の高い衣類や、生活習慣に合うサポーターの着用も効果的です。入浴の際には十分に温めて入浴後に冷やさないように気をつけることも大切です。正座を避け、椅子を使用するなど、日常生活の中で膝や腰の関節への負担を減らすように心がけてください。
医療法人 松谷整形外科クリニック
松谷 常弘

2012年 新年のご挨拶
 市民の皆様あけましておめでとうございます。つつがなく新年をお迎えのことと存じます。さて、昨年は東日本大震災という未曾有の大災害が日本を襲い、その後の大津波、原発事故とかつて経験したことのない出来事が日本に起きました。映像だけではわからない、現場にいないとわからないこともたくさんあったことと思います。被災地の皆様方にまだまだご苦労があることを考えると、呑気に新年の挨拶をしている場合ではないのですが、一刻も早く被災地の復興が進むことを期待しています。
 さて、今年度より羽曳野市では、40歳以上の市民の方を対象にした新しい市民健診が始まる予定です。また、がん検診や小児を始めとしたワクチン接種事業の充実にも市と協力して取り組んでいきます。
 これからも羽曳野市医師会は歯科医師会、薬剤師会とともに、市民の皆様の健康を守るために日々努力していきたいと考えています。
羽曳野市医師会 会長
増田 博

膝の水を抜くとクセになる?
 日常の診療の際にも、頻繁に耳にする言葉です。「膝の水」つまり関節液は、関節の滑りを良くすると共に関節軟骨に栄養を供給する大切な役目を持っています。やや粘調な液体で、正常では軟骨表面を潤す程度のわずかな量が存在します。関節内に炎症が生じると過剰に産出されその結果、関節水腫という形になります。これが一般にいわれる「水がたまる」状態です。これは、鼻炎の際の鼻水に似かよっています。鼻を繰り返しかんでも鼻水が続くように、炎症が続く限り水はたまります。水を抜く(関節穿刺)ことが直接的な原因で水がたまるわけではありません。関節穿刺を行なうことによって水腫に伴う痛みや、関節の可動域を改善させるだけでなく、更には関節液の性状を検査することでその原因が明らかになる事もあります。
岩本整形外科クリニック
岩本 弘

「インフルエンザ」病名の由来
 「影響」を意味するイタリア語「influence」が病名の由来とされています。まだこの病気の原因がわからなかった16世紀のイタリアで、冬に流行し春に終息する周期性から流行を星や寒気の影響によるものと考え「influence」にちなんで「influenza」と占星術師などが呼んだのが始まりとされています。この言葉が18世紀に
英国に持ち込まれ、その後世界へ広まりました。ちなみに、この4月より肺炎球菌とともにワクチンの助成制度
が始まったインフルエンザb型桿菌(ヒブ)ですが、インフルエンザウイルスが発見される以前の19世紀に、イン
フルエンザが大流行した際にこの菌が発見されたため、 インフルエンザの病原体と間違えられインフルエンザ菌
と名付けられました。また型の記載はウイルスは大文字でB、菌は小文字でbと記載します。
医療法人 田中小児科
田中 太郎

放射線被ばくについて
 放射線とは目に見えない高速で飛ぶ粒子や電磁波のことで、私たちは、宇宙や大地から自然放射線として、
年間2.4mSvの被ばくを受けています。医療機関での診断用放射線は、一回の低線量被ばく(最大10mSv)なら発癌の可能性はなく、体内蓄積もないので安心です。福島原発事故の場合は、呼吸や飲食で取り込まれた放射性物質から放出されるα線、β線による内部被ばくです。長時間体内に蓄積されるため、被ばく量が増大し、癌発生リスクも増えるのです。ただし放射線に対する過剰な不安からリンパ球が減少し、癌に対する免疫力が低下することもあるので、心配のしすぎは禁物です。
<参考>
α線: ウラン238(半減期45 億年)やプルトニウム239(半減期25,000 年)の原子核が放出するヘリウムの原子核のこと。
β線: セシウム137(半減期30 年)、ヨウ素131(半減期8 日)、ストロンチウム90(半減期29 年)が高速で放出した電子のこと。ヨウ素131 は甲状腺癌、ストロンチウム90 は白血病、骨悪性腫瘍の原因になる。
藤野放射線科(内科・胃腸科)
藤野 久武

喘息死ゼロ作戦
 今世紀に入ってから喘息が原因で亡くなるいわゆる「喘息死」の数は年々減少傾向にあります。この最大の理由は、吸入ステロイドという画期的な治療薬が登場し、これを用いた吸入療法がかなり普及してきたことだと考えられています。しかしまだまだ油断はできないのです。減少したとはいえ、毎年2,000人あまりの喘息死が残っていますし、スウェーデンなどの喘息先進国に比較するとまだ日本の喘息死は多いというのが現状だからです。
そこで厚生労働省は2006年から適切な管理と治療を行う事によって、喘息死は防止できることを前提に、「喘息死ゼロ作成」を推進しています。これは地域の病院とかかりつけ医、薬局が連携して喘息の適切な治療法を普及させ、患者さんにも喘息治療を上手に自己管理する方法を十分理解してもらったうえで、万一の喘息発作にも適切に対応できるような体制を整えようと言う試みです。羽曳野市でも大阪府立呼吸器アレルギーセンターを中心に、喘息の連携の会などを通じて、よりいっそうの喘息治療の向上と喘息死を防ぐ取り組みが行われています。
山本内科クリニック
山本 美次

飛蚊症と網膜剥離
 目の中で黒いものがちらちら見えることを飛蚊症といいますが、「年のせいだから仕方ない・・・」と放っていないでしょうか?
確かに、飛蚊症は、目の中の硝子体というところの濁りが原因で、心配のないことがほとんどです。ただ、時には、網膜剥離の前兆であることがあります。網膜に、裂け目が出来るときに、硝子体に変化がおこり、それを飛蚊症として自覚するのです。その裂け目に、液状になった硝子体が入りこんで網膜が剥がれ、視野が欠けたり視力が低下したりします。これが網膜剥離です。ごく初期の網膜剥離なら外来でのレーザー治療で、剥離をくい止めることが可能です。たとえ手術になっても早期治療すると後遺症なく治すことができます。黒いものに気づいたら、早急に眼科を受信して網膜剥離が起きていないかを確認してください。
きしもと眼科
岸本 精一

 
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